『女性自身』槇原歌手覚醒剤記事は頭ではなく”足(取材)”で書いているから面白い
槇原敬之容疑者はいつ保釈されるのか、保釈金はいくらになるのか、気になります。逮捕が2月13日です。すでに2週間経ましたが、どうでしょうか。前回逮捕のときの保釈金は300万円でした。
今週の週刊誌各誌は目ぼしいスクープはなく、新型コロナウイルスの危険をひたすら煽るだけの「〇〇か、お前ら」の状態で足踏みしていますね。
企画記事ばかりの中で意外に、女性週刊誌、特に「女性自身」が生きのいい取材記事をけっこう掲載しています。
覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された歌手 槇原敬之(まきはらのりゆき)容疑者(50歳)の事件をしつこく追いかけています。先週は槇原容疑者の実家(大阪高槻)に直行し、
「息子の人生も、私たち一家も、もう終わり」
「もう、私らもここには住んでおれなくなる」
と父親、博之さん(79歳)の悲嘆コメントを載せ、父や容疑者にまつわる周辺取材も地元住民からセオリー(定石、手順)通りに行っています。
・槇原くん(容疑者)は5歳のときにピアノを習い始めた。お父さんが応援していた。
・小学生の彼がリチャード・クレーマン(ピアニスト)の演奏会に言ってきたと話していた。仕事で忙しいお父さんが連れて行った。
・中学生になると彼はポップス同好会を作った。お父さんが応援していた。
・彼の家には効果なオーディオが揃っていた。20万円もするキーボードもあった。
・びっくりするくらい真面目なコで生徒会選挙に立候補した。
・父・博之さんは5年前に大腸がん手術を受けた。
・博之さんは今は人工肛門で暮らしている。
などなど・・・。
取材の詰めはきちんとなさっています。ご苦労さまです。
槇原敬之こと槇原範之(本名)を記載した大阪府警の文書も掲載
さらには16年前にも大阪府警が槇原容疑者を捜査していた内部文書も載せていました。
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府外捜査計画書事件名
事件名 覚せい剤取締違反被疑事件
被疑者 まきはらのりゆき 槇原敬之こと槇原範之
S 44年5月28日生 34歳
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いわゆる男性週刊誌は槇原容疑者の“男”ホモセクシャルな関係スキャンダルの噂話でお茶を濁す記事ばかりで生きのよさがありありません。かつてはこの手の事件ものは週刊新潮の独擅場(どくせんじょう)だったこともあったのですが、元気ないですね。
記事は「足」(現地、現場取材)で書けよ!
話題の事件にイロ(色)モノ・性スキャンダルが絡むと週刊大衆あたりがとんでもないスクープをぶっ放したりで白熱したおもしろさがあったのに、ね。
さはさりながら(然は然り乍ら・それはそうだが)、今週も「女性自身」は槇原容疑者の父・博之さんにぴたり食らいついています。
東京湾岸署の拘置所に面会に訪れた父親にコメント取材をかけ、
・息子は憔悴していない。元気だった。
・「僕はやっていない」と断言した。
・子供の言うことを信じたい。
・あとは検察のご判断を待ちます。
などを聞き出し、はたして槇原敬之容疑者は“無罪放免”となるだろうか・・・と結んでいました。
まとめ 歌や曲に罪はない
おそらく・・・ここからはぼくの見立てです。
警察は槇原容疑者のキャラクター(本質は真面目)からみて“落ちる(自供する)”と判断していた。簡単には落ちないので困っていると思いますが・・・「囚人のジレンマ」作戦で槇原敬之容疑者を追いこんでゆきます。
囚人のジレンマについては・・
横山秀夫『囚人のジレンマ』あらすじ&感想//引退刑事に花束を。・・ご覧ください。
証拠不十分のまま逮捕したのは元同棲相手の男性との接触を遮断し「囚人のジレンマ」状況を作りたかったのです。早く自供したほうが罪は軽くなるし、保釈もされて、再起への準備もできる・・・とことん容疑を否認し続けて何年かかっても争う・・・ジレンマです。
もちろん警察、検察は前者を狙い、そこへ落とし込むのです。
3月3日が勾留期限日です。ここで起訴できないと“無罪放免”ですが、検察はなにがなんでも起訴に持ち込むと容疑者を落としにかかりますが、果たして・・・。
どんなときも どんなときも
迷い探し続ける日々が
答えになること 僕は知っているから 槇原敬之作詞作曲「どんなときも」
・・・歌曲には何の罪もありません。・・・