財務省小野平八郎の過去。電車内の乱は懲戒無し大臣お付きへ移動!

官僚エリートの中でも飛び抜けて超エリートの財務省次官候補の小野平八郎氏(56)逮捕の衝撃は大きく政界も仰天です。電車内で殴る蹴るの乱暴は相手に肉体的損傷(傷)与えていないので、傷害容疑より軽い暴行容疑。普通は逮捕もないケースですが、財務大臣は小野平八郎氏現職を解き、大臣官房へ移動処分を発しました。でも、これ、懲戒処分は一切無しです。大臣官房付は、大臣お付き、のようなもので、ここから出世もある役職です。

小野平八郎

・殴る蹴るは、酒に酔って「覚えていない」と言っています。・小野平八郎氏の過去を調べても飲酒事犯はありません。・いうなら「初犯」です。

だから処分が軽いのでしょうか。小野平八郎氏の過去を実績ふくめて検証します。

まずは小野平八郎氏の学歴、経歴。いかにも秀才エリート

1985年 熊本高校卒業
1989年 東京大学法学部卒業
大蔵省入省
1995年 – 網走税務署長
1997年 – 大蔵省大臣官房文書課長補佐 兼 大臣官房秘書課長補佐(調査)
2001年 – 財務省主計局主計官補佐(公共事業係主査)
2003年 – 財務省主計局主計官補佐(防衛第一係主査)
2004年 – 財務省大臣官房文書課長補佐 兼 大臣官房文書課法令審査室長
2006年 – 国際協力銀行開発金融研究所主任研究員
2012年 – 財務省理財局国有財産企画課長 兼 理財局国債企画課
2013年 – 財務省主計局主計官(国土交通係、公共事業総括係担当)
2015年 – 財務省主税局税制第三課長
2016年 – 財務省主税局税制第一課長
2017年 – 財務省主税局総務課長
2018年 – 財務省大臣官房審議官(主税局担当)
2021年 – 財務省総括審議官
2022年
桜新町駅付近の車内で、酒に酔った状態で乗客に暴行、逮捕。
大臣官房付。

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熊本高校の偏差値は75です。東大在学中に国家公務員採用Ⅰ種に合格(難易度は公認会計士と同じレベル)。財務省(当時は大蔵省)では20代で税務署長を皮切りにトントン拍子の出世街道です。最後に「逮捕」が付くとは。

しかし、金銭的な収賄や麻薬などでなくて良かったと・・私的感想。

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WARP(インターネット資料収集保存事業)に小野平八郎氏本人の「財務省を目指す諸君の参考のため、15年余りにわたる私の役人生活のうち、思い出深いことをいくつか述べてみたいと思います。」という一文がありました。紹介します。

私の財務省遍歴 ・大臣官房文書課法令審査室長・2011年 https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1364654/www.mof.go.jp/saiyou/honsyo/senpai0521.htm

小野平八郎若い頃

写真:小野平八郎、若い頃

�廊下トンビ(1,2年生の頃。「廊下トンビ」)

私が財務省(当時は大蔵省)に入省したのは平成元年、財務省にとっては、消費税の導入という政策面でも画期的な年でした。私は主計局に配属されたのですが、消費税に対する一般の方々からの苦情・問い合わせ等に主税局で対応しきれないため、入省早々から電話応対係として乏しい知識で一般の方々の相手をしたことを懐かしく思い出します。

革靴をスニーカーに履き替え廊下を飛び回る新人時代

主計局では総務課に配属されましたが、当時は今のようにメールという便利なものもないので、総務課に集まってくる種々様々な情報書類をコピー機で増刷し、関係部署係に配布するのが1年生の主たる仕事で、まさに廊下を飛び回る「廊下トンビ」の生活でした。情報配りを迅速に行うため、上司の命令で革靴をスニーカーに履き替えたことも今では良い思い出です。ゆっくり席に座っている時間もないので、書類を走って配りながら書類の中身を斜め読みして、どのようなことが問題になっているのか必死に理解しようとしたものですが、そのような生活の中で、関係各省や与野党とのやりとりなど、複雑な予算編成の仕組みをまさに体で覚える(関係者との調整が佳境に入れば書類配りなどの肉体的作業も増大する)ことができたことが、今に至るまで、決して快適とはいえない勤務環境の中、まあまあ健康に仕事を続けてこれた一因かと思っています。

平成10年の長銀・日債銀の破綻による金融不安の安定化

�金融再生への取組(役所に入って10年目。そろそろ「中堅」)

平成10年の長銀・日債銀の破綻による金融不安を覚えておられるでしょうか。この緊急事態に対応するため、与野党の厳しい攻防の中で野党の意見を取り入れた新たな金融機関の破綻処理・資本注入による健全化の枠組みが作られ、それを実行する機関として金融再生委員会という時限組織が設置されました。私は、この時期に再生委員会の設立準備室に出向を命ぜられ、3ヶ月という短期間で委員会を立ち上げる作業に参加しました。組織を新たに作るというのは一大プロジェクトで、場所の確保や組織作り、実際の人員の確保(各省庁のほか、弁護士や公認会計士という民間の方も採用しました)や関連する予算要求など通常は何年もかけて準備するような話を金融不安に一刻も早く対応するという必要性のため、殆ど休む暇もなく働いて(9月の下旬に出向を命ぜられ、12月中旬には委員会発足)、何とか使命を達成することができました。その後、委員会による長銀・日債銀の処理や資本注入が行われた結果、徐々にではありますが金融システムの健全化が図られてきているのは周知のとおりです。私はその後、委員会にも自ら出向して資本注入に直接携わり、またこの経験をもとにした新たな預金保険制度の構築も担当しました。これらの経験により、金融システムの安定化に多少なりとも寄与できたのではないかと思っています。

�B公共事業と防衛予算(最近の仕事。予算編成。)

防衛予算では自衛隊制服組の専門家パートナーと論議

  最近の数年は、主計局の主査として公共事業予算(平成14・15年度予算)と防衛予算(平成16年度予算)を担当しました。公共事業では、連綿と続いてきた事業分野別の長期計画を廃止し、投資金額の数値目標を止めたこと、防衛では史上初めて予算額を前年度比△1%にしたことやイラク派遣のための予算措置をしたことが印象に残っています。両方に共通するのは、予算要求を担当するのが主として公共事業の場合はそれぞれの事業分野別の専門家である技官であり、防衛の場合は自衛隊のいわゆる制服組であること、つまり専門家集団がカウンターパートであるということです。なにしろ土木工学や軍事技術の専門家が相手ですから専門知識ではかないませんが、素人は素人なりに「一般常識」を唯一の武器として様々な疑問をぶつけ、お互いに議論しながら編成を行いました。この過程で実感したのは、専門家集団といえども同じ国家公務員であり、国家・国民のために仕事をしているという意味では全く同じ気持ちを持っているということ、また予算編成とは一方的に一方が他方を「査定」するものではなく、お互いに十分に話し合いながらより良いものを作り上げていくことに本質があるということです。仕事を通じて、これらの専門家と議論できたということは、自分の人間の幅を広げる意味でも、大きな糧になったと考えています。

国民の不安を和らげ公務員の信頼を勝ち得る財務省の魅力

財務省の魅力

  ただいま申し上げたような経験を通じて実感するのは、財務省の魅力、それはやはり財政をはじめとして、国家の屋台骨を預かっているということ、このような根本のところを担っているという矜持を持って仕事に取り組めるということ、また、歴史の1ページに残るような重要な仕事に直接携わることができるということではないかと考えます。現在は、文書課で省内全体の総合調整を担当していますが、改めて実感するのは、財務省は財政・税制のほか、国庫管理、関税や国際金融、地方にかかわる仕事など、極めて所掌の広い役所であり、それだけ様々な経験ができる機会が多いということも大きな魅力だと思います。

私が入省した頃はバブルの絶頂で日本経済は大変好調な時期にありましたが、その後バブルが崩壊し、90年代以降、わが国はもがき苦しみながら回復への道を歩んできました。財務省もこの過程でその政策能力に疑問が投げかけられ、不祥事が起きるなど、国民の信頼を損なってきました。日本経済を本当に回復軌道に乗せるとともに、大変厳しい状況にある財政にも見通しをつけ、国民の将来への不安を少しでも和らげるのが我々の最大の課題であり、これを成し遂げることが財務省、ひいては公務員全体の信頼を勝ち得る唯一の手段だと考えます。そのためにはこうした公的な仕事に使命感と意欲を持って立ち向かうフレッシュな人材が不可欠です

雇用が流動化しているとはいっても、やはり就職は人生の大きな選択です。職業については人それぞれ色々な考え方があると思いますが、上にも述べたとおり、「公」的な仕事は、大変重要であることは勿論、人に誇れるものであり、かつ大変エキサイティングだと思います。一人でも多くの諸君が関心を持ち、財務省に応募してくれることを切に望みます。

付記・・国会内での答弁にも立ちます。

第204回国会 衆議院 総務委員会 第1号 令和3年1月25日

020・小野平八郎
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
まず、今回の補正予算の前提となります令和二年度当初予算の税収の見積りでございます。
これにつきましては、令和二年度予算の編成時点、すなわち令和元年の十二月の時点、その時点で判明しております課税実績ないし政府経済見通しなど、その時点で入手可能な情報を活用して見積りを行ったところでございます。
今般、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済、企業業績は大幅に下振れているということでございまして、当初予算六十三・五兆円から八・四兆円の減額補正を行い、補正後予算額五十五・一兆円と見込んだところでございます。
今後とも適切な見積りに努めてまいりたいと考えております。
発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/120404601X00120210125/20

・・・

まとめ

う~ん、↑これだけの仕事をやってきた人です。

財務省

人生、再挑戦の意気が入れば、また大きな仕事もこなすと思いたい。

ファイトです。・・甘い? いや甘さもなくては美味しくもない、人生の味?

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