小林一茶の「蕗の葉にぽんと穴あく暑さかな」の俳句、解釈

この小林一茶の俳句、

蕗の葉にぽんと穴あく暑さかな

う~ん? この「ぽん」は? なに? と理解のタガがはずれそうになってしまった不詳でございます。

小林一茶の本名は小林 弥太郎

生まれ: 1763年6月15日, 柏原村
死去: 1828年1月5日, 信濃国
子女: サト
江戸時代に「ぽん」という音表現があったのかい? そういや、鼓(つつみ)を打つとぽん,ぽん、ぽん、、ですね。
そういやぁ、
「かげろうにぐいぐい猫のいびきかな」(はかないかげろうなど気にも止めず、猫がいびきをかいて眠っている)、「猫の子がちょいと押へる落ち葉かな」(子猫が落ち葉を捕まえて遊んでいるよ)などです。
・・・と、ま、オノマトペ(擬声語)に日常語が入りこんで来ます、一茶さんの句です。ですから親しみやすい。ウン。でも、
これ。
たしかに穴はあいていますが、「ぽん」どころか「ぽん、ぽ、ぽん、ぽん」で、すよ。
ですが、この句を、ひろい、たゆたかな、こころもちで受け止めますと、不思議に、なるほどと合点がゆきます、よ。
小林一茶は、蕗の葉にポンポンとあくのは夏だと知っていた。
ナメクジ、カタツムリ、などなどの虫が蕗の葉を食べて穴をあけるのです。
その空いた穴を表現するのに「ぽん」を使ってみたら、おもしろかった、のです。と、膝をぽんと打って、にこっ、と微笑んだ、のです。この句ができあがったのが秋でも冬でもいいのです、よ。
ありがとうございます。小林一茶さん!
そういえば、山頭火さんは、小林一茶の句を「束の間の幸福」と評論されていました、よ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする