井上尚弥(29)はもちろんですが、ノニト・ドネア(比・39)もKOパンチャー(29KO勝)です。前2戦の世界タイトルは連続KOでした。そのドネアパンチを完全に封じたのが井上尚弥の「くっつかない」距離からのパンチ戦略でした。・・独自^^情報です。
井上尚弥は足も使うボクサーファイターです。倒しにかかると相手の肉に食い込むように自分の体を、相手と「くっつく」ほどに、接近し、パンチを打つ。
ダスマリナス戦(2019年6月)です。頭と頭がくっつくほどです。↑
ディバエン戦(2021年12月)
ここまで接近は、怖いです。↑
ジェイソン・マロニー戦(2021年10月)
試合後、マロニーは病院送り。↑
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今回のノニト・ドネア戦ではパンチ距離をロングから放っていた
それが、今回のノニト・ドネア戦では・・・
あきらかに距離がありました。↑↓
ドネアも面食らったと思います。距離感がちがう、と。
とまどうドネアを一気に追い込み攻めます。
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このような切り替えができるのが井上尚弥のすごさですが・・・
ロング(遠距離)パンチは試合前から準備していた作戦
今回が再戦となる両者の前戦(19年11月)は、ドネアの強打で井上が眼窩底骨折と鼻骨骨折を負っています。ドネアパンチの凄みを井上尚弥は知っています。ドネアは昨年5月にWBC同級王者ウバーリに4ラウンドKO勝ちしベルトを奪取、12月にはWBC暫定王者ガバリョにも4ラウンドKO勝ち。連続KO勝利です。ハードパンチャーです。
では、どうするか?
答えは簡単です。ドネアのパンチ距離の外で戦う。
当日のAmazon中継でご覧の方は試合後のインタビューでの井上尚弥のコメントを思い出してください。
「開始すぐに食らったドネアの左フックで目がさめた」
やはり尋常ではない速さと威力です。
そこで事前に準備していた「ロング距離パンチ」に切り替えたのです。1R後半、井上が放った右がドネアのTemple(テンプル・こめかみ・側頭葉)を射抜きます。ドネアがダウンしますが、井上は手応えはまったくなかったそうです。むかしの話に脱線しますが・・ぼくにボクシングを教えてくれたジムの会長は・・Templeはお寺という意味だよ。お寺を壊したらダウンするわな・・と教えてくれたものです。ん? あ、話、元へ。
試合後のコメントには、、
1R後に井上尚弥がセコンドの父親に、「2Rもいかないよ」と伝えた、そうです。ここをせんどと一気に接近ファイトに持ち込むようなことはしない宣言です。その冷静さが、ドネアの得意技である左フックを井上尚弥がドネアに叩き込み決着をつけた。すごいです。ドネアは意識を半ばなくして、レフリーがテンカウントをなぜとっているのかもわからなかった。
まとめ
井上尚弥がついに世界最強の称号「PFP」1位に! 米メディア「疑いの余地ない」
6/8(水) 15:21 東スポ
パウンド・フォー・パウンド(PFP)のキング
米誌「リング」が選定しているPFPとは体重差がないと仮定した場合の世界最強ランキングのこと。現時点で1位は世界ヘビー級3団体統一王者オレクサンドル・ウシク(35=ウクライナ)で井上は3位にランクインしているが、今後のランキングで井上が自身初のPFPで1位になるのは間違いないようだ。(東スポ)
まだまだ昇る井上尚弥です。どこまで駆け上るのか、愉しみです。