鳩山由紀夫氏、人民日報に寄稿・・日本は中国と共に戦う・・!?

鳩山元首相『一帯一路』に賛同 。

中国に100万枚のマスクを寄贈した鳩山由紀夫元首相が中国共産党の機関紙「人民日報」に寄稿しています。(2020年3月2日)

最初にお断りしておきます。個人的には鳩山一家のファンです。華麗なる一族へのリスペクト(尊敬)もあります。・・・。「名家でいらっしゃる鳩山さんらしい、非常に余裕のある発想」(マスク100万枚中国への感想コメント・元衆議院議員金子恵美かねこめぐみさん)という評価もあります。しかし・・・。

鳩山元首相「新型肺炎を前に肩を並べて戦う」

人民網日本語版 2020年03月02日

新型コロナウイルスは世界各国で出現し、日本でも多くの感染者が出ている。日本の鳩山由紀夫元首相はこのほど人民日報への寄稿で「新型肺炎は中国の直面する試練であるだけでなく、世界各国が団結して対処しなければならない」とした。

鳩山氏は「2011年の東日本大震災の時に中国から寄せられた多くの支援を日本国民は忘れていない。このところ、日本から中国に送られた支援物資に『山川異域,風月同天』と記されていた。これはたとえ違う場所に暮らしても、誰もが運命を共にしているという意味だ。私はこの言葉を武漢市、湖北省、さらには全中国で現在ウイルスと戦っている友人達に送りたい。全ての人が難関を乗り越えてほしい。友邦として、我々は共に向き合い、肩を並べて戦う」と表明した。

また「一衣帯水の隣国として、日中両国には2千年以上の友好的往来と文化交流の歴史がある。両国の経済協力には大きな潜在力がある。私は習近平国家主席の打ち出した『一帯一路』イニシアティブに大変賛同している。日本は『一帯一路』共同建設に積極的に参加すべきだ。両国企業は第三国市場で協力を実施することができる。これは日中にとってプラスとなるだけでなく、他国にもメリットがある。両国は環境保護分野でも多くの協力を実施できる。双方はこの分野で多くの先進的な理念・技術・製品がある。協力の強化は両国の共通利益にかなう。双方は強みによる相互補完を発揮して、省エネ・環境保護分野の実務協力水準を一層高めるべきだ」と指摘。

「現在、保護主義と一国主義が広がり続けている。これは世界の自由貿易に計り知れない負の影響を与えるだけでなく、現行の国際ルールも破壊している。日中両国は連携して多国間主義と自由貿易を守り、ルールに基づく多角的貿易体制を守り、国際協力を強化し、経済のグローバル化を後押しするべきだ」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年3月2日

隣人を愛する鳩山元首相です。「論座」(朝日新聞社の言論サイト)では平和愛好主義のシンボルとして取り扱っていただいていますね。朝日新聞などの反米左派系はともかくとして、日本国内では今や政治家としては人気者とは言えません。しかし、中国や韓国では日本の元首相のブランド効果もあって大受けです。

この人民日報への寄稿記事、前半は何の問題も、いや、あるといえばあるのですが、

・・・2011年の東日本大震災の時に中国から寄せられた多くの支援を日本国民は忘れていない。・・・この一節ですが、参考までに、、、

アメリカ1位、ありがとうございます。

台湾2位、ありがとうございます・・人口比でみると台湾が突出しています。

ま、一応外交辞令も含むということで”名家でいらっしゃる”鳩山元首相の寄稿、前半はOKサインです。

しかし、後半は、これ、なんなんでしょうか。“一衣帯水の隣国として”の書き出しから始まるのですが・・・。

一衣帯水の迷惑・・という言葉があります。

ブログ(http://kkmyo.blog70.fc2.com/blog-entry-234.html)参照。

一衣帯水(いちいたいすい)とは「帯」のように細い川や海に阻まれた隣国同士。仲良くしよう・・・と一般的に解説されていますが、現実、実際は中国人が自分の有利なように他国人との話を進めたい時に使います。

・・・(一衣帯水の迷惑・引用)・・・狭い海を隔てて永遠に隣人として存在し続ける以上は、お互い理解し合って努力する必要があるということらしい。日本の政治家は会談の最初に中国首脳からこの言葉を聞くと、まったくその通りだ、お隣とは仲良くしなければ、少しぐらいの無理は聞こうといって一歩譲歩してしまう。中国に対して一歩引けば、後は際限なく踏み込んでくる。・・・

そもそも一衣帯水の語源は中国の南北朝時代(西暦439年~589年、日本は応神天皇・仁徳天皇の古墳時代)です。南朝の国力が衰えているのをみて北朝の皇帝であった文帝が、南下して揚子江を渡り南朝に攻め入る時にこの言葉を使った。つまり勝利者サイドの雄叫びです。

鳩山さんはこの言葉を用いて最初から跪(ひざまつ)いています。なるほど現状の武力戦力は「核」抜きでは負けではありますね。ですので、平和を愛する鳩山元首相は戦いたくないのです。なるほど。

次、“日中両国には2千年以上の友好的往来と文化交流の歴史がある”・・・

これ、本気でそう思い込んでいるのでしょうか。遣隋使が始まったのは西暦600年とされていますから1420年前です。で、遣唐使のほうは「894(白紙)にしよう遣唐使廃止」というフレーズで有名な894年に廃止です。以降、鎌倉・室町・安土桃山・江戸・・・明治時代まで1000年もの間、国交はありませんでした。昭和の時代は日清戦争でわかるように日中は戦争です。友好的往来などははるかな昔日のフィクションです。2000年以上の友好的往来などはありませんでした、間違いです。

習近平国家主席の『一帯一路』イニシアティブに大変賛同している。

なのに一衣帯水の言葉とよく似た 一帯一路 を持ち出して「大賛同です」とおっしゃいます。

私は習近平国家主席の打ち出した『一帯一路』イニシアティブに大変賛同している。日本は『一帯一路』共同建設に積極的に参加すべきだ

もうこうなっては、コロナウイルスなんて、関係なしですね。新型コロナウイルスの話からどうして一帯一路になるのかは理解できません。まさか、まさか、コロナウイルスの感染経路と一帯一路は一致するという話、なんかじゃありませんよね。いや、話、元へ。

一帯一路構想とは、

・・一帯一路(いったいいちろ)とは、2014年11月10日に中華人民共和国北京市で開催されたアジア太平洋経済協力首脳会議で、習近平総書記が提唱した広域経済圏構想で、中国からユーラシア大陸を経由してヨーロッパにつながる陸路の「シルクロード経済ベルト」(一帯)と、中国沿岸部から東南アジア、南アジア、アラビア半島、アフリカ東岸を結ぶ海路の「21世紀海上シルクロード」(一路)の二つの地域で、インフラストラクチャー整備、貿易促進、資金の往来を促進する計画である・・(Wikipedia)ウィキペディア。

日本は一帯一路に参加してはいないものの、一定の範囲で協力する態度をとっている状態です。要するに様子見なのです。中国の覇権主義的動きには、尖閣問題をみても注意が必要です。中国と隣接する国々、チベットはどうなったか、ウズベキスタンではどうか、インド、ネパール、カザフスタン、キルギス、ミャンマー、ラオス、ベトナム、、、いずれも中国が仕掛ける形で戦いになっています。要、注意です。

日米安保条約という日米同盟がなければ尖閣諸島はもちろん沖縄も危ない・・・なぜ米軍基地が沖縄に集中して多いのかもわかってください。

しかし、鳩山由紀夫さんは様子見などは必要ないと断定しています。

一帯一路で中国の影響力が拡大しすぎることへの疑問もあります。一帯一路に参加した国々に中国はインフラ整備の融資をします。しかし中国に対する借金が膨らみ、返済できなくなってしまう事例も出ています。

スリランカは、「ハンバントタ港」を中国から融資で建設しました。港を使う船から使用料をとり借金を返す予定でしたが、利用数が伸びずに資金回収ができなくなり、スリランカは、借金を返済する代わりに、ハンバントタ港の港湾運営権を中国企業に99年間引き渡すことになりました。

中国は最初から経済支援ではなく、権益目的で融資をしたのではないか。過剰な融資をして返済できなくなった国で中国が勢力を伸ばすことを、アメリカは「債務のワナ」と呼んで批判しています。米中は今、激しく対立しています。

あぁあぁ~、なんか疲れてきました。鳩山元首相への諫言(かんげん)はもうやめます。諌(いさ)めるには、こちらが役不足なのでしょうね。

鳩山元首相を中傷、批判するために書いているのではありません。誤解しないでください。間違いを正しておかないと相手国にも軽く見積もられてしまいます。あなた(鳩山元首相)も日本人ですからね、日本が、日本人が軽く見積もられることになりかねません。

鳩山元首相が一番似合うのは音羽御殿、あの絢爛たる音羽会館です。

いいですね、素敵です。写真は鳩山家の音羽会館。

ここは天国か・・・現実感がなくなります。

こういう環境に日々過ごせたら・・・韓国へ行って土下座謝罪をやってみせることも平気でできるのかもしれません。中国で共に戦おうと平気で断言できるのかもしれません。生活の格差への負担を謝罪という形でバランスを取ろうとする感覚ですね。

お屋敷の内と外では世界が異なるのです。

 正面玄関

応接間

久しぶりに音羽会館を訪ねてみたくなりました。

あ、その前に、鳩山元首相へ、もうひと言、お伝えします。人民日報への寄稿原稿の〆の部分で 経済のグローバル化 を押し進めようとおっしゃています。これ、本気でしたら、アメリカでの講演とは正反対のフレーズになりますよ。

ニューズウィーク日本版 2018年02月13日

鳩山由紀夫氏が象徴する戦後日本の「反米左派」

評論家冷泉彰彦(れいぜい あきひこ60歳)氏の講演レポートでは・・・。

・日本は在日米軍への依存から自立すべきである。
・沖縄の基地負担は直ちに改善されなくてはならない。
・特に普天間基地の辺野古移転には反対する。
・中国の東シナ海、南シナ海での活動は侵略的ではないと思われる。
・北朝鮮が戦端を開く形での朝鮮半島危機は起こらないであろう。
グローバリズムは格差を生むだけなので、リージョナリズムを主張したい。
・リージョナリズムとは近隣諸国が友愛で結ばれる一方で、グローバリズムの弊害を抑制する思想である。
・安倍総理がトランプ当選の直後に、一番乗りの形で次期大統領を訪問したのは、政治家として矮小なイメージがあり望ましくない。

以上の内容だった。

黄色マーカーの部分です。グローバリズムを抑制したいと主張していますよね。アメリカではそう言っておきながら中国では、日中両国は連携して経済のグローバル化を後押しするべきだ
—-と、なぜ真反対になるのか、理解不能です。

一般大衆、お屋敷の外では・・・こいつ、頭、腐っている・・・などの無礼千万とも言い切れない言葉を浴びせられるのです。

あ、この「こいつ・・・」コメントは女優沢尻エリカさんが覚醒剤取締法違反で逮捕された時に、安倍政権の陰謀、などのトンデモ発言をなさったからですが、鳩山元首相の耳目にはお屋敷外のヤジは届いていないのかもしれませんね。

まとめ

中国と共に戦おう、韓国を見習おう、日中韓連携・・・ここまでは名家のおぼっちゃまくんの戯言(ざれごと)ですんでも・・・アメリカと本気で戦おう・・・などと言い出すと、由緒ある鳩山家に鳩山由紀夫という汚名を残すことになると案じています。

それと、鳩山元首相の口癖にもなっている「謝罪」。韓国でも中国でも先ずは謝罪・・・これって、自分(自国・日本)を責めていれば、何かが許される気がしているのだと思います。

それって逆効果なんです。そんなに謝るなら、もっともっと謝りなさい・・・となります。償(つぐな)いに、あなたの配下になります・・・。で、跪(ひざまつ)く。

謝り癖のある人は心の内になにかの恐怖を抱えているそうです。その恐怖の正体を一度、じっくり、探し見つけたほうがいいのではないでしょうか。余人(よにん)には踏み込めない何かがあると思われます。

その奥底には、
寂しいとか、かなしいとか、
情けないとか・・・
そんなふうな感情が隠れています。 ・・・(空飛ぶ・千聖さん)

鳩山元首相というブランドを大切になさってください。首相は国家、国民を背負っています。

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