照ノ富士横綱昇進の口上と一問一答は白鵬への新たな逆襲メッセージ!

照ノ富士はけっして口にはしませんが、関係者はみな知っています。病気治療で断酒の照ノ富士にジョッキ酒を呑ませ膝のケガで座れないのに正座をさせビンタを張った白鵬・・4年前の日馬富士暴行事件です。以来、照ノ富士の病状はさらに悪化し運気急落下でなんと序二段まで落ちました。可哀想に。

おっと、おめでとう、横綱昇進、照ノ富士。すごいです。

照ノ富士と親方

第73代横綱昇進照ノ富士と伊勢ケ浜親方です。親方、うれしくて感極まっています。

照ノ富士横綱口上

横綱昇進の口上を述べる照ノ富士。

伝達式での口上は「不動心を心掛け、横綱の品格、力量の向上に努めます」

そうです、照ノ富士は「横綱の品格」と言いました。

白鵬は千秋楽で照ノ富士を破り全勝優勝しました。しかし識者からは横綱としての品格がまったくない相撲と指摘され、マスコミにも報道もされています。

たとえば、

白鵬45回目Vで現役続行示唆も品格ゼロ! 相撲協会激怒で親方株「継承不認可」が急浮上 7/19(月) 11:00配信日刊ゲンダイDIGITAL

白鵬に理事長が厳重注意へ「最低レベルの相撲。全然問題外」横審で厳しい声 2021年7月19日 日刊スポーツ

見る者の心を打った白鵬の復活優勝 賛否を巻き起こす大横綱と新横綱に期待する品格 Yahooニュース7/19(月)

このさなかに「横綱の品格」と口上で述べたのです。

品格のない横綱にはならないと逆襲した照ノ富士

写真:品格問われる白鵬。

つまり、白鵬のようなタイプの横綱には、ならない、と宣言したのも同然です。白鵬への逆襲メッセージです。

逆襲って何? 攻撃されていた者が、勢いを転じて、反対に攻撃することですね。断酒中にもかかわらず酒を呑ませ、膝ケガで座れないのに正座させ、ビンタを張った白鵬です。そのときは耐えました。世の中には理不尽なこともいっぱいあります。先輩後輩という関係だけでの暴力もあります。黒くないのに黒といわれれば白でも黒と同調しなければならないこともあります。そうした諸々の理不尽に耐えたことが、序二段まで落ちても再起できた照ノ富士のエネルギーの大元になっているようにもおもえます。

照ノ富士

写真:照ノ富士。耐えて咲く花は強い。

4年前に照ノ富士が白鵬に理不尽な暴行を受けた事件をふりかえってみます。

照ノ富士と白鵬の間に大きな壁 4年前の「土下座事件」の遺恨

これ↑ 2017/4/6(火) 16:05配信 NEWSポストセブンです。

記事の要所は、

「壁があるので」

その“事件”とは、モンゴル力士グループの人間関係に、決定的な亀裂を生じさせた2017年10月の「日馬富士暴行事件」である。
協会がまとめた調査報告書にも、照ノ富士が現場で受けた仕打ちについて記されている。

それによれば、日馬富士は照ノ富士を正座させたうえで、「稽古に気合が入っていない」などと説教。何かあるかと問われた照ノ富士が「横綱、自分たちは思っていることは言えないんで。壁があるので」と答えると、日馬富士が頬を張り、照ノ富士は一言、こう応じたという。

「ごっつぁんです」

『壁があります』といった照ノ富士に対して、白鵬が『何が壁だこら。土下座しろ』と応じて、膝の故障を抱える照ノ富士を正座させて説教したというのです。膝が痛む照ノ富士は正座が続けられず、途中から膝立ちの状態で叱責を受けていた。日馬富士と貴ノ岩は角界を去りましたが、今も現役を続ける白鵬と照ノ富士の間には、その時からの因縁があるわけです」

膝のケガを抱える照ノ富士が、事件当夜の“正座強要”のあと、故障が思うように回復せず、番付をどんどん下げていったのは前述の通りだ。今なお、照ノ富士は両膝に分厚いサポーターを巻いて、土俵に上がっている。

(NEWSポストセブ)

また、次のような報道もあります。

協会の報告書には事件の起きた鳥取での会合で、『(出席していたメンバーの一人である)照ノ富士は、多量の日本酒を飲んで大分酔っていた』という記述があります。この部分について、貴乃花側の意見書では、照ノ富士が蜂窩織炎(ほうかしきえん・毛穴や傷口から細菌が侵入して、皮膚の深い組織が炎症を起こす感染症)を抱えていて飲酒を控えなければいけなかったのに、“白鵬がジョッキに日本酒を注いで飲ませた”といった状況の詳細が克明に記されている」(協会関係者)

協会の報告書には正座した照ノ富士が、日馬富士に叱責され、頬を張られたという話が出てきますが、貴乃花側の意見書では、やり取りの中で激高した白鵬が照ノ富士に対して『土下座しろ』と命じた経緯が細かく記述されています。照ノ富士は膝を負傷していたため、正座を保てずに途中から膝立ち状態だったというのです」(同前)

(2018年1月29日  NEWSポストセブン)

これだけの酷い仕打ちを受けても耐えるすごさには恐れ入ります。

すごいです。生半可(なまはんか)、中途半端ではない強さです。今度はもう逆襲してもいい地位に立ったのです。逆にいえば大関から序二段へ落ちるというありえない逆境が照ノ富士を育てたともいえます。耐えて咲く花は強い。

しかし逆襲に出るということは、白鳳への挑戦状を公言することになります。つまり横綱になったことでうれしいでは終えられないのです。白鵬との戦いという新たな目標をつくった、さらに強くなる、という目標です。口上にあった「力量の向上に務めます」・・・横綱昇進の口上では聞いたことがないことばです。

横綱昇進時の口上の例
▽千代の富士(81年7月)
横綱の名を汚さぬよう、一生懸命頑張ります
▽旭富士(90年7月)
横綱の名を辱めぬように全力を尽くして努力精進し、健康に注意しながら心技体の充実に努めます
▽曙(93年1月)
横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進します
▽貴乃花(94年11月)
今後も不撓(ふとう)不屈の精神で、力士として不惜身命(ふしゃくしんみょう)を貫く所存でございます
▽3代目若乃花(98年5月)
横綱として堅忍不抜(けんにんふばつ)の精神で精進いたします
▽武蔵丸(99年5月)
横綱の名を汚さぬよう、心技体に精進いたします
▽朝青龍(03年1月)
これからはなお一層稽古に精進し、横綱として相撲道発展のために一生懸命頑張ります
▽白鵬(07年5月)
横綱の地位を汚さぬよう、精神一到を貫き、相撲道に精進いたします
▽日馬富士(12年9月
横綱の自覚を持って全身全霊で相撲道に精進します
▽鶴竜(14年3月)
これからより一層稽古に精進し、横綱の名を汚さぬよう、一生懸命努力します
▽稀勢の里(17年1月)
横綱の名に恥じぬよう精進いたします
▽照ノ富士(21年7月)
不動心を心掛け、横綱の品格、力量の向上に努めます

照ノ富士一問一答・・品格は生き方で証明したい・・に期待したい!

7/21(水) 11:53配信 時事通信

―今の心境は。

ほっとしている。

―昇進を伝える使者を待っている間の緊張は。

特にそういうことはなかった。

―口上の「不動心」にどんな思いを込めたか。

何事にもぶれない精神を持って、頑張っていきたいという思い。

―口上を自己採点するなら。

自分の中では満点と思う。

―けがや病気で苦しんだ時期、今の姿を想像できたか。

もちろん、目指しているのは、あくまで一番上の地位というのは(序二段まで)落ちた時でも思っていたこと。やるなら徹底的に、ということは心の奥で考えていた。

―自身にとって横綱の地位とは。

今まで通りでは絶対駄目。みんなの見本になるような横綱でいたいと思っている。

―イメージする横綱の品格とは。

生き方で証明したいな、と思っている。

まとめ

この記事では次のことをお伝えしました。

・伝達式での口上「不動心を心掛け、横綱の品格、力量の向上に努めます」
・品格のない横綱にはならないと逆襲した照ノ富士
・照ノ富士と白鵬の間に大きな壁 4年前の「土下座強要事件」

逆襲に出た照ノ富士の新たなチャレンジが始まります。横綱になることが目標ではなく、横綱の地位をスターティングブロック(スタート台)にしてスタートダッシュする横綱照ノ富士です。

白鵬との新たな戦いがさらに面白くなりそうです。期待します。

ダイジェスト版◆73代横綱 照ノ富士 誕生! #Shorts

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