参議院選挙(2022年7月)も近づいてきました。日本防衛をめぐる安倍晋三元首相が提言した「日米核共有」に酸性か?反対か?○✕で政党別に区分けしました。(FNNプライムニュースが3月に実施した調査に依拠しています)。
自国防衛に「核」は避けられない問題ですが核共有は全党反対?
自民党 △ 小野寺五典 元防衛相:
自民党岸田派。
「NATO型の核共有をよく知る有識者の方からは、これは日本にはなじまないのでは、と。NATO型では、アメリカと当事国が了承の上で、それほど威力の大きくない戦術核を置いておき核攻撃をする。これは、陸続きでロシアのような強大な国が攻めてきたときに対抗するため。島国の日本にそのまま当てはまるわけではない。むしろ拡大抑止、アメリカの核抑止の有効性を見せることで抑止力を高めることの議論がかなり行われた。」
国民民主党 ✕ 玉木雄一郎 代表:
「我が党内でも核共有の議論はした。むしろ攻撃対象を国内に持つことによるデメリットが大きいのではないかと。また、核共有となると、現在の核の傘が有効に働かないのではという同盟国アメリカへの疑いのもとに新しいことをすることになる。信頼感を疑うことで拡大抑止が効かなくなるのではということで、現実的ではないという結論に。」
立憲民主党 ✕ 逢坂誠二 代表代行
「核共有の議論は非核3原則を否定することになり、誤ったメッセージとなる。やるべきではない。それよりも核に関していうと、日本には数限りなく原子力発電所という標的がある。本当に守れるのかの議論を真剣にしなければいけない。」
日本共産党 ✕ 小池晃 書記局長
「ロシアに対して核を使うなと世界が迫るべきときに、唯一の戦争被爆国である日本で核共有の議論をすること自体が、世界の流れにとって大きなマイナスになる。核抑止の前提は崩壊しつつある。今までとフェーズが変わった。核兵器は悪魔の兵器だと一番説得力を持って世界に訴えることができるのは日本。せめて核兵器禁止条約にオブザーバー参加すべき。」
9条で国を守れる? 憲法改正に賛成か、反対か、共産党も守れないと・・
国民民主党 △ 玉木雄一郎 代表
「解釈で相当のことができる。9条があるから何かができないというわけではなく、日米同盟の内容をしっかりさせて、備えを万全にしていくこと。」
日本共産党 ? 小池晃 書記局長
「9条さえあれば平和を守れるとは私も思わない。ただ、軍事で平和は作れないとうたったことには非常に意味がある。軍拡競争を止める上で、日本は憲法9条のもと非軍事の支援に徹して、平和国家としての役割を果たしていくべき。」
立憲民主党 ✕ 逢坂誠二 代表代行
9条だけで全てができるわけではないが、専守防衛という考え方があるからこそ日本が他国からの信頼を得て、結果的に国を守っているという側面はある。
自民党 ○ 小野寺五典 元防衛相
「今の日本国憲法は、日本に戦争はないことを前提に作られている。攻撃を受けたときのことがおよそ想定されていない。有事にも機能するような憲法にするため、改正は必要。」
まとめ
安倍晋三元首相の「日米核共有論」の提言は日本人の核アレルギーを吹き飛ばす威力のある政治的提案でした。現実的には目下のところでは自民党も✕(岸田派の小野寺元防衛相が✕)ですが・・・将来的にはあり得る現実として浮上してくるとおもいますが、どうでしょうか。